齊藤 倫平
設計事務所勤務の傍ら、作家の下で工法、技術を学ぶ。2011年7月SKLOを設立、レザーアーティストとしての活動をスタート。
「革製品をより身近に感じて欲しい」という想いから、” Life Style + Leather ” を掲げ、カップスリーブなど日用品を中心にデザイン性に富んだプロダクトを送り出している。イヤホンをスタイリッシュに携帯出来るようにした iHooc(特許申請中) は、そのアイデアとデザイン性から特に評価が高い。
(Walking Stick の製造に当たっては、齊藤さんをはじめ SKLO スタッフの本間さんにも大変お世話になっています。)
ブランドの雰囲気にあった革の選定だったと思います。
厚みがあり、その堅牢性が見た目からも伝わってくる牛革が良いだろうと判断しました。また使用時に人の手に馴染む様、ある程度の柔軟性が求められることや、クラシックな感じ、艶感を出すためにコンビ鞣しという種類の革にこだわりました。
それから一番気を付けていることは、革のハリなどには個体差、部位や裁断方法でも差が出てしまうので、使用する革をひとつひとつ確認して調達・製造を行っています。
持ち手先端の丸み、そこのステッチを正面から見えにくくする(見た目をよりシームレスに、美しくする)ことが最初のポイントだったと思います。
加えて、ボタンが装着されている部分のフィット感もこだわって何度も試作を繰り返しました。ボタンを付けるためには金具部分の余白を持っておかないとと付けれないわけですが、折り返しや革の漉き加減を調整することで納得いくレベルまで密着感を上げる事が出来ました。
とにかくよく使う事をお勧めします。カバンなど他の革製品もそうですが、クローゼットや押し入れに入れて放置していると乾燥して傷んでしまいます。またカビなどの原因にもなります。製品を使ってあげることで、レザーに空気を感じさせてあげることが大切です。
色の抜けや乾燥が気になる、オイル(油)メンテナンスをされる方は天然由来の製品を選んで、少量ずつ乾いた布などにとって塗りこんでください馴染ませた後は綺麗な布でしっかりと拭き取ってください。
一方で、必要以上にオイル(油)を塗りこんだりする必要もありません。やり過ぎは逆にシミ、色ムラの原因になります。製品を使用することで、自然と手の油が染み込んでいきます。使用によって色味が変わってくるのもこれが理由ですが、経年変化、味として楽しんで頂ければと思います。
(お話の内容は以上です。)
手元カバーだけではなく、ステッキ・杖という製品カテゴリー全体がもっと生活に身近になって欲しいと僕たちは思っています。SKLOさんの取組みや工夫、想いから学ばせて頂きながら、GAARUもより良い製品、活動が出来る様に努力していきます。
SKLOさんの象徴的プロダクト、iHoc のクラウドファンディングプロジェクトがMakuake(マクアケ)にてスタートしています!同席させて頂いたイベントでも大好評の製品で、僕も使用しています。気になる方はぜひ!