なぜ人は花に魅力を感じ、飾るのか

ミニマルやシンプルな暮らしが良いという考え方は最近主流だと思うし、自分も出来るだけそうありたいと思っている。だけれども、そこに花が加え（飾）られていることは、それに反しているとは考えられていない、例外。寧ろ、花や植物を取り入れたライフスタイルがそのイメージにぴったり当てはまる。花は余計なものではなく、必要なもの。そう考えても良さそうなくらい。

花を飾る、と聞くと敷居が高いと感じていたことがある。まず、綺麗に飾り付けできるのか、いや、できないなと思ってしまっていたし、いずれかは枯れて捨ててしまわなければいけない時が来ると思うと、腰が重く手が伸ばせなかった。
それと、花言葉や花の意味という概念も、素人には正直難しい。子どもの頃、綺麗だからという理由で白いカーネーションを下さいとお花屋さんにお願いしたところ、悲しい顔で色々質問されて結局色を変えて贈ったという記憶も、個人的な話すぎるが、ずっと引っかかっている。

何が言いたいかというと、本来は「綺麗！」とか「カッコいいな」とかそういう素直な気持ちで十分じゃないかということ。確かにお作法やコツに従ったほうが綺麗というのはあるけれども、それがわからないからやめとこうというのは勿体ない。

・ヒトが持ち合わせていない、ビビットな色や見入ってしまう模様
・（最近は品種改良などで少なくなっているらしいが）落ち着きや時には高揚感も与えてくれる香り
・固い茎や柔らかい葉、とても小さな毛など様々な感触
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音や味（エディブルフラワーもあるが）こそ感じる機会は少ないが、花や植物は五感に訴えてくる。日々変化して行く、丁寧に世話をすればまた盛り返すこともある、逆も然り。その様子を見ると、「生（活）きている」ことを感じさせられる。忙しく、繰り返しの毎日であったとするならば、少し落ち着いて物事を客観的に見る、そんなきっかけになると思う。

なんとなくでいい、少しだけ花や植物を家に持ち帰る。適当な入れ物に水を張って、またなんとなくカッコよく見える様にハサミで長さを調節して、入れて見る。次の日の朝、ピンと立っていてくれたら嬉しいだろうし、弱っていたら「なんで！」と思う。正解・不正解、成功・失敗ではない、花や植物を取り入れた暮らしには楽しいサイクルがあると思う。