そもそもステッキに用いられる木材にはどの様なものがあるのか
・栗(クリ、ブナ科)
馴染みある、とげのあるクリの木のこと。主な用途は家具。
・山桜(ヤマザクラ、バラ科)
家具や楽器、漆器などにも使われる。ステッキだけでなく様々な用途で人気のため、高価な木材になっている。
・ブナ(ブナ科)
曲げ加工に適した木材で、曲木家具に用いられることが多い。
・欅(ケヤキ、ニレ科)
木目が力強く美しいことから、主に建築、家具などに用いられる。特にお寺の建築にはケヤキが欠かせないと言われている。
・樫(カシ、ブナ科)
国内の木材の中で最も強靭と言える樹種のひとつ。Walking Stick は白樫を使用。非常に硬い木材のため加工が難しい。剣道の木刀などに使われる。
・黒檀(コクタン、カキノキ科)
東南アジアに分布。非常に硬く、成長が遅くかなり希少である。ピアノの黒鍵や仏壇にも用いられる高級木材。
木材の丈夫さ=硬さを測る指標として、気乾比重というものがある
気乾比重(きかんひじゅう、英: relative density of dry wood, air-dried wood relative density)とは、木材を乾燥させた時の重さと同じ体積の水の重さを比べた値である。木材の硬さや強度を表す基準の一つ。引用元:wikipedia
この気乾比重でGAARUのステッキに使用している白樫を見ると、0.83と相対的に高い数値が出ている
・山桜:0.6
・ブナ:0.5 - 0.7
・欅:0.69
・樫:0.83
・黒檀:1.16
硬いがゆえに加工が難しい、そこがステッキ職人の腕の見せ所
それを無理に曲げようとすると、ボキッと折れてしまう可能性も高くなるでしょう。上記の他に加工しやすい合板の木材を使用したステッキがあるのもそのためです。
しっかりと樫の木を乾燥させた上で、木目の向きなどを見極めながら、丁寧に曲がりを作って行くという職人の技術なしには丈夫さと美しさを兼ね備えた良いステッキは出来上がりません。
樫は丈夫、しかも広葉樹のため木目も美しい
樫は広葉樹です。たくさんの光を浴びながらゆっくりと生育します。そのため木目はきめ細やかで美しい。その素晴らしさをぜひとも感じてほしいと思います。
何度か書かせて頂きましたが、ステッキは一生モノ。もしかしたら、次の世代へと引き継がれるものになります。だからこそ、品(美しさ)と質(モノ自体の良さ)を兼ね備えた、本当に納得のいく良い製品を選んでいただければと思います。